遺伝研スパコン変更点
遺伝研の新スパコンの利用方法は基本的には旧スパコンの利用方法を踏襲しておりますが、以下の点が大きく変更になりますので、必要に応じてプログラムの変更をお願いいたします。
1. バイオインフォマティックス関連ツールの提供方法について
- 旧スパコンでは、バイオインフォマティックス関連ツールを遺伝研SEが個別にコンパイルしてスパコンにインストールしていましたが、新スパコンではスパコン用のLinuxコンテナシステムであるSingularity(https://www.sylabs.io/)を採用し、Galaxy project(https://galaxyproject.org/)が公開しているすべてのSingularityコンテナイメージ(https://depot.galaxyproject.org/singularity/ ) を提供する形にします。
- これにより利用可能なツールの種類が飛躍的に増え解析ソフトとOSのバージョン等との相性の問題が大幅に緩和されます。
- Singularityコンテナによるバイオツールの利用イメージは、以下のようになります。
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(例)旧: samtools --versionsamtools 1.3Using htslib 1.3Copyright (C) 2015 Genome Research Ltd.新: singularity exec /usr/local/biotools/s/samtools\:1.3--1 samtools --versionsamtools 1.3Using htslib 1.3Copyright (C) 2015 Genome Research Ltd.
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- 使用方法の詳細につきましては、ホームページなどで別途ご案内いたします。
- なお、C, Java, python, R等の解析環境・コンパイラ・開発用ライブラリなどはこれまで通りの使い方となります。
2. キュー構成の変更について
- 新スパコンではThin計算ノードの3分の2がAMD EPYCプロセッサ、3分の1がIntel Xeonプロセッサとなります。
- また新スパコンは個人ゲノム解析区画と、一般解析区画の2つの区画に別れ、個人ゲノム解析区画はノード貸しのみの提供、一般解析区画はUniva Grid Engineによる構成とノード貸しの両方による運用となります。
- この変更に伴い、キュー構成が以下のようになります。
- 新スパコンと旧スパコンはCPUコア数ではほぼ同等であり、新スパコン公開開始時点のキュー構成(一般解析区画)は 旧スパコンのキュー構成と近くなるように設定します(下表参照)。
- ただし計算需要の変化に応じて、全計算ノードの2分の1以上を無料枠として確保しつつキューに割り当てられる計算機の台数を順次見直す予定です。
キュー名 |
ジョブスロット数
(全体)
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ジョブスロット数
(ノード当たり)
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メモリ
(全体)
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メモリ
(ノード当たり)
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実行時間の上限 | 備考 |
login.q | 384 | 64 / node | 3.072TB | 512GB / node | 無期限 | |
login_gpu.q | 48 | 24 / node | 768GB | 384GB / node | 無期限 | GPU数はノード当たり4GPU、全体で8GPUです |
epyc.q | 4224 | 64 / node | 33.792TB | 512GB / node | 2か月 | qsub時にリソース指定を行わなかった場合はこちらが投入先となります。 |
intel.q | 1472 | 32 / node | 17.664TB | 384GB / node | 2か月 | epyc.qが飽和している場合にはこのキューに投入されます。 |
gpu.q | 112 | 8 / node | 2.688TB | 192GB / node | 2か月 | epyc.qおよびintel.qのどちらも飽和している場合にはこのキューに投入されます。GPU数はノード当たり4GPU、全体で56GPUです。 |
short.q | 224 | 16 / node | 2.688TB | 192GB / node | 3日 | |
medium.q | 800 | 80 / node | 30TB | 3TB / node | 2か月 |
以上
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